和菓子の種類|製法や水分量による分類と具体例を紹介!

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「和菓子に種類がある」と聞いても、ピンとこない…どうやって分類されているのか分からない….という方は多いのではないかと思います。

実は、和菓子は製法や材料、含まれている水分の量によって細かく分類されているのです。

今回の記事では、そんな和菓子の種類について分かりやすく解説していきます。

目次

和菓子の種類

冒頭でもお伝えした通り、和菓子の種類は製法や材料、水分量によって分類することができます。

それでは、この2つそれぞれの観点から和菓子の種類と代表例をご紹介していきます。

製法・材料での分類

まずは、製法や材料による和菓子の種類についてです。

この場合、製法や材料の名前に「物」を付けて「~物」と分類されます。

ここでは基本的な製法と材料をもとに解説していますが、同じ和菓子でも様々な製法があるため、商品によっては異なる場合もございます。予めご了承ください。

餅物

「餅物」とは、もち米またはうるち米を主な材料とする和菓子のことです。

例:柏餅、大福、おはぎ、すあま、団子、赤飯など

蒸し物

「蒸し物」とは、蒸して作る和菓子のことです。

例:蒸し饅頭、蒸し羊羹、ういろう、わらび餅、蒸しカステラ など

流し物

「流し物」とは、型に流し込んで作る和菓子のことです。

例:羊羹、ところてんなど

飴物

「飴物」とは、水飴や砂糖を飴状にした和菓子のことです。

例:飴玉、有平糖(あるへいとう)など

焼き物

「焼き物」とは、焼いて作る和菓子のことです。

使用する機械によってさらに「平鍋物」と「オーブン物」に分類することができます。

平鍋物どら焼き、金鍔(きんつば)など
オーブン物カステラ、月餅、桃山、栗饅頭など

練り物

「練り物」とは、あんやもち粉などにつなぎを加え、練って作る和菓子のことです。

:練り切り、求肥(ぎゅうひ)など

おか物

「おか物」とは、火を使わずに異なるものを組み合わせて作る和菓子のことです。

例:最中、鹿の子 など

打ち物

「打ち物」とは、粉類に砂糖を加え、木型に入れて固めて作る和菓子のことです。

例:落雁(らくがん)など

押し物

「押し物」とは、材料を型に入れて押し固めて作る和菓子のことです。

打ち物とほとんど同じ材料で作られています。

例:塩竈(しおがま)、村雨(むらさめ)など

掛け物

「掛け物」とは、砂糖液などをかけたり漬けたりして作る和菓子のことです。

例:おこし、あんみつなど

揚げ物

「揚げ物」とは、油で揚げて作る和菓子のことです。

例:あんドーナツ、揚げ饅頭、かりんとうなど

水分量での分類

続いて、水分量による和菓子の種類についてです。

和菓子は、完成時に含まれている水分量によって「干菓子・半生菓子・生菓子」の3つに分類されます。

干菓子

「干菓子」とは、水分量が10%以下の和菓子のことです。

製法・材料代表例
飴物有平糖、飴玉など
焼き物ボーロ、煎餅、おかきなど
打ち物落雁など
押し物塩電、村雨など
掛け物おこし、砂糖漬け、雛あられなど

半生菓子

「半生菓子」とは、水分量が10~30%の和菓子のことです。

製法・材料代表例
蒸し物栗きんとんなど
流し物羊羹、錦玉羹など
焼き物桃山など
練り物求肥、きびだんごなど
おか物最中、鹿の子など

生菓子

「生菓子」とは、水分量が30%以上の和菓子のことです。

製法・材料代表例
餅物おはぎ、大福、柏餅、草餅など
蒸し物蒸し羊羹、蒸し饅頭、ういろう、わらび餅など
流し物羊羹、水羊羹、錦玉羹など
焼き物どら焼き、金鍔、カステラなど
練り物練り切り、こなしなど
掛け物あんみつなど
揚げ物あんドーナツなど

和菓子の種類のまとめ

和菓子の種類は、製法や材料の名前によって「~物」と分類される場合と、完成時に含まれている水分量によって「干菓子・半生菓子・生菓子」の3つに分類される場合があります。

同じ和菓子であっても製法や水分量によっては違う種類に分類されることもあり、違う和菓子でもよく似ているものもあります。

そのため、実際は和菓子の種類を明確に分類することは難しいというのが正直なとこるではあります。

ですが、これは和菓子が全国各地で様々な方法で作られてきたという証拠であり、和菓子の魅力のひとつです。

ぜひ幅広い種類の和菓子を味わい、楽しんでみましょう。

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